神凪ノ杜 旭√

 

 

 

※ ネタバレ有り

 

 

 

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旭(CV.江口拓也

初っ端から物腰が低く私的にも好感度の高い祖父の式妖。

物静かで穏やかで従者としてのスキルも申し分ない。ヒロインを気遣うような素振りや、時折想いを馳せたような表情をする旭を乙ゲユーザーが気にならない。

 

 

 

旭も日向√同様にヒロインの記憶がない状態からスタートします。記憶消されてないと、日向とは違った意味でスタート出来ないんですよね。抜かれた部分が分かるから既に切ない。

 

 

そんな記憶のないヒロインに、 「お嬢様がお呼びになれば、俺はどこにいても、お嬢様の元に参ります」と当たり前のように言えるのが旭。こうやってユーザーのポイントを稼いでいく…!紫陽花を添えてくれたり、甲斐甲斐しくお世話係を務めてくれたり、好きにならないわけがないチートキャラ。

 

旭√では、やっと紬ちゃんパートがやってきました。妖に魅せられた彼女が、当√に出てくることに意味があるように思います。ここで出てくるサカキも、好きじゃん(知らん) ふたりがお祭りの約束をする記憶がヒロインに流れ込むシーンで確信しました。誰よりも想い合って哀しいけどよかった。この二人の結末としては、不服なんですけどね。ふたりで生きていくの???

 

 

 

さて、この紬ちゃん事件をきっかけに旭がほかの妖らに嫌われている理由が分かってきます。

旭は辰蔵さんの指示に抗えず、ただ命令をこなし彼なりに心を痛めているんですよ。それを知って、開放するよう伝えにいくまでがヒロインにしか出来ない行動であり、結果はどうであれ行動そのものに旭が救われる瞬間でもあって好きな場面でした。

それからお祭りに誘うんですが、デート認識してくれないし着付けまでしてくれるし意識されてないと思わせといて、「お似合いです」の一言に照れたり。人間らしくないところが良かった。妖と恋してる感。そわそわする。

 

 

 

 

 

 

 

さらに、ヒロインが贄にされる理由も明確になりました。

水害から人々を救うために、巫女・文乃が生前龍神との契約していたためでした。"救った村人の数、自分の生まれ変わりを捧げる"に基づき南条にヒロインを呼び寄せたんですよね。それを両親らはわかって逃げた、と。ここで、片時も目を離すなと命を受けた上で、「俺と逃げてください。あなたのことは、俺が必ず守ります」と提案してくれる旭よ( ;  ; )

 

 

祖父に術をかけられて、苦しいときも「……おれはあなたがなくのが、いちばんかなしい」と、なによりも大事に悲しんでくれる。

 

 

旭は、心を痛めながらも命令に背くことが出来なかった、と明記しました。

そもそもなぜ従っているのか、がつらかった。契約の意味すら知らない幼い旭を式妖にして縛り続けているというのです。しかも、遂行しなければ罰を受ける。おまけにあるのですが、罰の描写が本当に辛かった。

こんな日々のなかで、唯一の光だったのがヒロインとの時間だった旭。

元々ヒロイン家族は3歳まで南条の家にいて、日向√で詳細に語られていた通り突然家から出ていきます。

その後、人目を忍んで様子を見るだけ…と思いながら、交友を持ってしまい親しくなって恋をして。ヒロインと言葉を交わすことだけが希望であったのに、彼女を守るため記憶を消しているんですよ。

「たとえ、もう二度と共に笑い合うことがなくなったとしても……俺は、誰よりもあなたを想っています」

こうやって自己犠牲で長い間ヒロインを守り続けているわけですよ。鈴が鳴るたびに旭は愛情に駆られて苦しんでいたんですよね。現在進行形で、身を粉にして…( ;  ; )

 

ずーっと記憶に関連する物語なんですよね。本当にシナリオが綺麗。

 

 

 

結局、お互いが大事が故にヒロインは南条に戻ることを決意するのですが、龍神の姿はそこになく。祖父はふたりを解放してくれます。

納得できないのが高耶。理不尽な妬みも、早苗を喪ったどうしようもない哀しみが故ですよね。母親をわざわざ旭に殺させたようなカモフラも許されるものでもなく、最後の最後まで、ヒロインを目の敵にして消えていくから和解できることは一生ないんですけど、旭と同じように一人の人間に過剰に肩入れした結果、高耶の想い人は運命に恵まれなかたった。高耶は最後まで可哀想な妖でした。

 

 

 

この辺りがめちゃくちゃ駆け足だったのが本当に勿体なかった。良いストーリーなので余計に感じました。

 

 

 

「どうか、俺を嫌わないでください。俺は、お嬢様に嫌われることが、死ぬよりずっと恐ろしい」

記憶を失わせた一端は、この感情に基づいていたような気もします。突き放せば済んだかもしれないけど、嫌われたくなかったんですよね。

 

「……俺はずっと、あなたを守って死にたいと思っていました」

「ですが……今は、あなたを守って生きたい」

こうやってヒロインのおかげで目標に変化が訪れるの大好きじゃん???記憶を失う前も、失った後も……今も。両親すらも主人と式妖の恋だったんだよね〜〜必然オブ必然。

 

ただ、幼馴染贔屓ユーザーとしては噛みしめられないうちに「俺はずっと、あなたを愛していました。誰よりも、ずっと……」でモヤモヤとして泣いた( ;  ; )

 

 

エピローグは声色も元気で江口拓也天才…って一度噛み締めた。

「幸せすぎて、こんなに幸せでいいのかと、ときどき不安になるのです」

「俺の傍にいてくださって、ありがとうございます。俺の幸せは、あなたです」

 

締め方まで天才〜!!!!!!!公式カプですよね。

 

 

 

「お願いします。俺を、置いていかないでください」「俺は、あなたなしでは生きていけない……!」「嫌だ……嫌です。ここに、俺の傍にいてください」

「俺も、お嬢様を愛しています。ずっとあなただけを想っていました」「ですから、どうか……どうか、どこにもいかないでください」

天才CV.江口様いらっしゃいました。生まれ変わりがあるのなら、とほのめかすところまで天才では?????最高のバトエンをありがとうございます。

 

 

おまけでは、感情を割と出すようになりましたし、結構ヒロインにべったりなのが可愛いですよね。日向√では旭〜( ;  ; )ってなるし、旭√では日向〜( ;  ; )ってなるからしんどいしかないんですが、、、はぁ。

鈴をあげるときの話とか、女子高生が独占欲の表れ〜の話でも、心中は感情ぐらぐらしてるのも見られてよかったです。