幻奏喫茶アンシャンテ イル√感想

※ネタバレ有り

イル・ファド・デ・リド（CV.石川界人）

乙女ゲームが大好きな天使と言う、独特過ぎる設定の持ち主イル。今作いっちばん気になってたキャラで、物語が壮大過ぎました。しんどいを極め過ぎてる……。

まず最初に、顔が良いので立ち絵ですごい満足感あります。共通√の空飛んだり、空中散歩したりするスチルがあまりにも美し過ぎて、初っ端からイルを攻略たくてうずうずしてました。でも、推奨順的に溜めて溜めて、大正解。

イルは天然をぶっ通して、人間の感情を理解しきれていない、という何とも人外らしい天使様。共通で芽生えた、＂まもりたい＂と言う気持ちが、おおきくなって、行動に起こす過程が丁寧で純粋に綺麗なストーリーでした。

イルが幸あれ…と願った人間にご利益がある小ネタがめちゃくちゃ好きでした。
そんな中で、作中何度も出てくるイルの本当の心からの笑顔。特別ときめくアングルでも何でもないのに、すっごく心に残るスチル。ヒロイン同様に、あの笑顔は美しくて本当に頭から離れない。

そんな幸せな日々を送っている最中、その優しい言動はすべてキャラの模倣をしていたとソリトゥスより伝えられます。
まもりたい、頼ってほしいと言う感情までなかったものにはならないんじゃないか？とは思いましたが、ヒロインはあの大好きな笑顔も私を喜ばせるための自動的なものだったのかと、イルの心から離れてしまうんですよね。
人外って結構繊細だから、手放しちゃダメだなとここまでの√ですっごい思う。

プログラム的な仕組み出てきている天使様…って理解が追い付かなくて、脳フル回転させてすっごく疲れました。
＂愛＂を知りたくて感情を得たのに、ヒロインに拒絶されたことで、苦しくなる愛故の感情に、戸惑い放棄してしまいます。
イルの感情を取り戻すために色々あって、もう一度＂愛＂を理解することをヒロインの腕の中で決意するんですけど、愛を教えて欲しいと泣くイルが…石川くんの演技がぶっ飛んで天才なんですよ………。
「コト、ネ。ことね。……琴音。」
がもう、そう言ってるんですよ。石川界人万歳と思わずにはいられませんね。是非これからも乙女ゲームキャラを演じてください。

話がそれましたが、
感情を取り戻しひと時のアンシャンテ、夜のデートでくれる言葉が至高。やってみたいことがある、してみたいことがある、って色々夢を伝えられるのがフラグと萌えとで死ぬほど好きで悶絶しました。
その中でも、この作品の中でも「私の想いと歌は。すべて……あなたに捧げます」この口説き文句はこれ以上ないかと。
それに、独占欲が顕著にあられるようになったイルが死ぬほど可愛いので関連スチルが欲しい。欲しい！！

この後が、怒涛の展開でした。疲れます。

ソリトゥスがイルに友情を抱いていたことが明確になって、ああ〜〜！気付くのが遅いよ…って泣きたくなりました。無自覚に、イルの隣には自分が居るべきだ。相棒なんだ。と友情を感じているんですよ…しんどい。イグニス√でイルの症状を手当てしてくれたなってソリトゥスですよね？こういう所にも、心配するって感情あるのかな……。彼が、名称じゃなくてイルって名前で呼ぶところがめちゃくちゃ好きです。いいキャラ、美人。

それから、世界を救うためにはイルのそのものが破壊されてしまうと言うもうどうしようもない展開。まただよ、これはハピエンですか？？大丈夫？

いや、もう、全然大丈夫ではなかったです。

ノイズがかかり、感情や魂そのものが消えていく過程は涙が止まらなかった。夜のデートで伝えたいと言ってた、愛してるをここで放り込むんだから、ひどいなあ…。今思い出しながら、うるうるするぐらいには精神的にキた。

それから、一年。結構現実的に長いなと思いました。
ヒロインに＂あいたい＂と言う根底にある感情のままに、アンシャンテに不意に現れ、あなたは？と聞かれて、ハピエンかとまた疑いました。言葉を交わすことで蘇る感情と気持ち…胸熱すぎて、また泣きました。また、ここから恋が始まるんだ…！終わり方が逸材でした。

バトエンはかなり普通。ソリトゥスがアンシャンテに来てくれて、契約してくれるのは、大事な人を亡くした者同士って感じがして嫌いじゃなかった。

気になる〜〜くらいの安易な気持ちでは絶対出来ない√でした。イルの話はすっごいしんどいけど、一番シナリオが好きです。イルの琴音！琴音！が大好きなので、死ぬほど甘々で平和なFDをください。しんどすぎました。

いよいよ最後は、ミシェルですね。イルに過保護で、ヒロインに激甘な彼は一体どうなるのか楽しみです。

2019.10.31