幻奏喫茶アンシャンテ ミシェル√感想

※ ネタバレあり

ミシェル・アレックス（CV.赤羽根健治）

チート上等魔王様 ミシェル。言わずもがなこの物語の特別枠であり、総括の物語でもありました。一言表すなら全√そうではあるけどとにかく壮大。次から次へと凡人脳じゃ想像も出来ない怒涛の展開。
珈琲にも、ヒロインにも並々ならぬ想いを各√で感じましたよね。彼女の幸せが、俺の幸せとでも言わんばかりに。

序盤からチート最強魔王様だと思っていたら、まさかのハイテンション魔王様（本物）現れました。この時点で、嘘を付いていたんですけど、騙されたという気持ちにはならなかった。ミシェルの気持ちだけは本物で、身を犠牲にしても守ろうとしてくれる芯の部分は何も変わらないので味方であるという自信だけは持てました。この場面のスチルはミシェル√で一番好きです。

つまり、魔王様ミシェルは仮の姿で、本当すべてを灰にしてしまう人外でした。ミシェルが、各√で言っていた、「壊すことしか出来ない」に納得。本当の意味で、破壊することしか能力を持っていないと言うこと。

彼が生きる本当の世界は「終わりの世界」と呼ばれる場所で、スパルトイ達がやってきた世界。ここで共通√ 天咲島で亀裂が入った時、複雑そうな雰囲気を醸し出していた伏線が回収されました。「終わりの世界」で生きているのが、ミシェルだけ…と言う話になったら、もうスケールがデカすぎる。 

そもそも、ミシェルが人間として生きていた頃世界は現代以上に発展しており、各異世界に人間達が介入した結果ということらしいです。ゲートやホールも、人間たちが造ったもの。
つまり、全部が全部、元を辿れば人間である。
ベスティアも、メディオも、天界も、世界そのものももちろん。人外達みんなが、元は人間というのが一番驚きました。人間と人外が、何ら変わらないんじゃないかな？というミシェルの言葉は、本当にそうだったんだね。

そして、「終わりの世界」がミシェル以外生存出来ない世界とありましたが、世界そのものに意思がありました。それが、「ノア」ミシェル激似の白髪青年です。

ノアは世界そのものとなり、永過ぎる時間を生きる中で、人間界に手を伸ばすが、これがノアの意思に関係なく滅びを導いてしまいます。
その結果が、人間達が方舟に乗り異世界に渡った末に定住して出来上がった今の異世界ということ。その中で、唯一 ノア＝「終わりの世界」に適応したミシェルなんですが、ノアのことは認知出来ないからミシェルは孤独を何万年前感じながら、幼いヒロインに出会います。

ここがミシェルの転機であり、ヒロインに特別な親愛を抱くきっかけとなるエピソードでした。

一方でノアは同じ孤独だと思っていたミシェルが、もう一度希望を掴んだことを妬み恨み羨むんですよね。ただこの感情を責められない理由となるのが、ノアも元人間だと言うこと。創世記いいように人間に利用され、ミシェルと同じように適応していく中で世界になってしまった切な過ぎる運命を辿ってきているノアなので。

凛堂√で記述した人間が一番怖いって強ち間違っていなかったですね。

ノアも悪ではない、純粋な人なんだよ。ここはご都合展開でも良かった！！！ノアとのハピエンがあっても良かったよ…と思うくらいには、振り回され同情してしまう人物でした。

ただ、総括の物語らしく、他の異世界の問題は終わりの世界が侵食することで解決しているんですよね。

イグニスに洗いざらい話したドローミが、ヤケになった末にアニキが負けるわけないっすね！って前向きになるの良かった…自√で散々ボロボロにされたから、舎弟の関係性案外好きだったことに気づきました。

イル√の時はミシェルが、ミシェル√の時はイルが家族を傷付けるな！（ニュアンス）で奮闘するのがもうお涙展開過ぎた。イルが感情を露わにしたことで、ソリトゥスが感銘を受けてイルのために何か出来ているのが良かった。ソリトゥスが、自分の意思でイルの感情を失わせたくない大事な友だと判断したところがもう…！！尊い天使達だな！！！

そんなこんなで、ノアを倒すことで終わりの世界が他世界に侵食するのを止められるんですが、あまりにも酷過ぎるよね。ノアはやっと、ヒロインともミシェルとも本当の意味で心を通わすことが出来たのに…。

それでも、やっぱりミシェルはヒロインを救うことが最優先事項なもんだからしょうがない。とハピエンがやってくるんですが、まさかの人外×人間が、人間×人外のエンドになりました。マジですか…？？？？？ヒロインとミシェルがお互いの欠けたところを補うように＂幻奏喫茶アンシャンテ ＂を続けていくわけですけども、こんな不安な終わり方ありますか？！お話はすごく良かったですけど、終わり方は私は歯痒い！！！

バトエンで、みんなの場所をもう一度つくろうと奮闘する狩也くんがあまりにも健気過ぎて、SSでも何でもいいから欲しいです。狩也くん……（母性）

各√の感想はこれにて終了。

まとめを書きますので、これにて。

2018.1103