十三支演義~偃月三国伝2〜 劉備√

 

 

 

 

 

 

※ネタバレ有り

 

 

 

 

 

 

 

f:id:stnb5291024:20200803001609j:image

劉備(CV.石田彰

ほぼ全編大人な劉備でした。劉備√派生なところがあるので、2までの流れも気持ちスムーズでした。あと、完全に2の方が楽しめた方が圧倒的に多い気がする…(笑)白髪長髪はスペック高い(ただの好み)


劉備はブレずにヒロイン第一主義でありながら、前以上に長としての自覚があって、しっかり葛藤してた印象です。金眼の呪いと常に対立しながら、2つの人格の劉備が入れ替わり立ち替わりでシンプルに声の変化すごいな、と。
呪いの力が強い強気な劉備は、ヒロインに近付く者はすべて消し去ろうとするし、強引に立ち回るしで受け入れてもらえない存在です。一方で、理性的な大人な劉備は優しく慈愛に満ちた存在はヒロインにとっても安心する姿。この同じだけど違う人格に今回も振り回されながらのプレイでした。

 

 

 


今回、呉との同盟の条件として劉備が尚香と婚姻することが分岐点となります。
「僕の幸せは、君なんだよ。でも、僕はすべてを得るために君を諦めることにしたんだ……」
「猫族のためにこの身を捧げる。これは、僕の本望だ。そのためなら、自分の願いも望みも幸せも全て捨てる……そう決めたんだ」
と、劉備の幸せはヒロインそのものなのに、そこに手を伸ばすことが許されない立場に座らされるわけです。すべてを投げ出してヒロインを手に入れたいけど、長として猫族を守ることも大切で、片方しか選べないのが歯痒くて切なかった。

 

 


恋のライバル的な障害がきっかけで、1では深掘りされなかったヒロインへの想いを聞けて個人的には好きでした。偃月を比喩するのも美しいですし、「僕にとって、世界は君。君は僕のすべてなんだよ……」「でも…でも……、君を失った。箱庭から出て、世界を知った代償に、僕は君を!君を失ってしまったんだ……!」
この苦痛さが、ひしひしと伝わってくる感じがまた石田彰様の技量もあってえぐい。

 

 

 

 


本√は劉備が呪いを克服するが割とテーマになっていると思うんだけど、呪いの力が強まった劉備に言われる「どうして僕のことだけ嫌うのさ……」がすごく刺さった。確かにその通りなんですよね。この段階での劉備は、人の深い部分が表に出ている人格なだけで、誰かを傷付けようとするよりも、ヒロインに見てほしいって欲が高まっているからしっくりきたんだろうけど、「いつもの僕じゃなくて、この僕に、君が初めて笑いかけてくれた」のタイミングが完璧だった。
全部同じ劉備っていうのは、1でもちょこちょこ言われてたと思うけど、しっかり咀嚼出来ていなくて、ここに来てやっと納得できた感。

 

 

 

 


この√ではもうひとつ大きな要員である白銅。
陰の血脈から生まれた金眼の妹…。特にほのめかすシーンもなかったから、突然の妹はめっちゃ謎なんだけど、凶悪でしたね。順番的に違っただけなのかは後々分かりますね……。
もう一つ、劉備の犯した過去の罪。
自身の親と、張飛たちの親を殺したこと。ここでの三人組がめちゃくちゃカッコいいんですよ…この後張飛√行ってきます(?)


白銅を倒すことが最後の鍵となって呪いそのもの全ての自分を劉備が受け入れることができたことで平穏が訪れます。更に長らしく、成長するので一安心。


そして、劉備らしいラストスパート
「君は僕のすべて。君がいないと僕はダメなんだ。これからも、僕の傍にいて欲しい」
「僕の世界は君で始まった。君が僕の世界。それはこれからも変わらない」

 

 

ブレない溺愛っぷりに楽しませてもらいました。