十三支演義~偃月三国伝2〜 曹操√

 

 

 

 

 

 

 

 

※ネタバレ有り

 

 

 

 

 

f:id:stnb5291024:20200806224126j:image

曹操(CV.鳥海浩輔

相変わらずの拗らせ執着っぷりは健在で、今回はヒロインの混血バレが前提でストーリーを繰り広げられていました。1のように健気(?)にヒロインを欲していたのとは少し訳が違う。1の鬼門となった点を2で練り直すのか!とびっくりしましたが、いずれにしてもヒロインの懐の大きさが曹操の心の闇を取り払った印象を受けました。

 

何があっても逃がしはしない、と告げられ逃亡開始するわけですが、正直めちゃくちゃ怖いよ…?何の気持ちもない敵将軍から詰め寄られるの無理すぎん?

こうやって精神的に追い詰めてきているにも関わらず、「いいか、あの娘にだけは決して当ててはならない。決してだ!」声を荒げて焦ってしまうぐらいには、同胞として大事にしてくれてるって言う矛盾が怖くて曹操√の楽しいところでもあります。

 

 

 

 

印象としては、1より強引で「お前が望む望まないなど、どうでもいい。ただお前を欲している。だからお前はここにいなければならない」と益々傲慢なご様子。

しかも、無理矢理祝言を挙げさせた上に、無理矢理孕ませようとしていよいよ曹操……って気持ちだったんだけど、この時のヒロインは死んでても逃れたいと思うほど弱っていたことが曹操的にはショックな事件だったらしい。

無理矢理押し倒す系見るたびにニルアドの彼を思い出す……彼はいい子なんですけどね……。

 

 

彼岸花を口にして自害しようとしたヒロインを見て、突然弱気になった曹操

「私が嫌なら、もう触れない。近寄りもしない。……だが、ここにはいてくれ」

これを告げられて数日、曹操とまったく関わりない日々を送ることとなるんですけど、ここからが私的に楽しかった。曹操√は彼がヒロインに対して暴漢じゃなくなるところからがスタートですもんね!

 

 

曹操が大人しくなってから、城内なら自由に闊歩出来て人と関わりを持つようになるんですが、立場上は曹操の妻なので丁重に扱われつつ夏候惇らと仲良く(?)できるのは私得でしたね!(はやくかこう夏候惇√いきたい)()

そんな中、曹操への恨みがヒロインにぶつけられ小さな誘拐事件が起こりました。

このとき、すごく怯える曹操

「お前が私を嫌っているのは知っている。同じ部屋にいようとも私と話さなくていいし、私を見なくていい」

「お前が私を殺したいと言うなら好きに狙えばいい……」

「それでも、お前にいて欲しいのだ……!お前に何かあるかと思うと心臓が凍りつく……。だから、頼む」

ここまで懇願するわけで、一転して弱音吐かれるの大好きじゃん?と言う気持ち。混血目的だろうが、戦力目的だろうが、曹操の凍った心を溶かしてくれるのはヒロインだけなんだよな〜〜!!!!

 

まあ、だからと言って今までされてきたことがパーになるわけじゃないんだけど、ヒロインはやっぱりお人好しなので、曹操ともちゃんと向き合える強い女の子!尊敬!!

 

 

 

「私は生まれてこの方、本当の意味で誰からも愛されたことはない……。普通ならば得て然るべき親の愛情すらもなかった……」

「……だからわからない。どうすれば人から愛されるのか。どうしたら愛してもらえるのか」

 

許せないことたくさんされてきたと頭では分かっていても、こういう子どもっぽい理屈で進み続けるしかなかった曹操の一面を見ると揺らぐんですよ…。乙女ゲーム以上のなにかをしている気持ち。

 

 

曹操は混血だからと言う理屈の下で、唯一無二の同士だから私たちは分かり合えるはずだというのを押し付けてきていて、それは自分に仲間と呼べる人が周りにいなかったもしくは、気付けなかった故だから、

この広い世界を、たったひとり彷徨い続けた私にとって、お前は初めて出会った仲間だったので……」

「だからお前もわかってくれると思った……。私と同じ気持ちでいてくれると……」

「お前ならば、私のことを愛してくれると、そう思った……」

この理屈もすべてを吐露してくれた曹操に告げられると納得出来るし、愛してあげたいと思ってしまうんですよね。子どもじみた行動原理でも、無意識のうちに策を練ってヒロインの心に入り込むだけのカリスマ性だったり、というのが備わっているんじゃないかなと感じています。

最初から一貫してこの考えだったんだけど、同族でなくともお前なら気付いてくれた…って言うのに気付くんですよ!!!1を思い出させてくれる言葉がまた良かった。

 

 

ここらへんで締めてよかったのにまだ続く怒涛の展開。

曹操が歩みを止めるためにはヒロインが力尽くでも止める必要があって、猫族に帰って再戦っていうシナリオ誰が想像出来たん???そして止めきれないことを見越して、心中エンドまで思考していたわけで、これはこれでバトエン厨的にはアリなんですけど、曹操バトエンみたいなところある(?)から、彼には幸せになってほしい。

 

夏候惇を筆頭に張遼までも家臣として二人を守りたいって思っているのが、とにかく全体を通して胸熱展開すぎるな……。

 

 

お互いがお互いのためだと思って二回も突き放す展開があって、ここで終わり!?!?って三回ぐらい冷や冷やしながらプレイしていましたけど、ヒロインが母親の名を借りて生活している姿に絶望しそうになりながら、ヒロインに近付くモブにイライラしながらの国王のお迎え~~~~!!!!!!ヒロイン大勝利展開でにんまりでした。

「共に帰ろう。お前の居場所は私の隣だ。私はお前の夫で、お前は私の妻なのだから」

「我が親愛なる妻よ……。喜びの時も悲しみの時も、生きる時のすべて死の時すらもお前と共にありたい……」

「もう決してお前を、離しはしない。愛している……」

曹操様のシナリオバチバチに強ッ!!後日談まであるの?ってぐらいのボリュームでした(体感)求めて欲して三年の月日を経てやっとお互いが手に入れたのがわかるんだよ…。スチルの曹操の愛情に溢れた表情と放心状態のヒロインの構図が涙腺をえぐる……。過酷な状況下で、ヒロインの願いのため約束のため進み続けた故の結果なんだと思うとやっばい。小説にしてください(?)

 

曹操にとってヒロインは何より大切であって、それと並ぶほどに夏候惇からの親愛を受けているんだと最後二人の言葉が鍵になるシーンが最ッ高でした。