ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926- アンリ√

 

 

 

 

 

※ネタバレ有り

 

 

 

 

 

 

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アンリ・ランベール(CV.立花慎之介

 

これが本当のハッピーエンドでした。

前作のことを考えたら大団円が正当な扱いを受けるのは十分にわかるんですけど、それでもアンリに対して情を寄せるには十分のシナリオを与えてくれていたので、ちゃんと彼らが想いを通じ合わせることができてよかった。

 

初っ端から、まあ安定な心の壁ですけど、「同じ場所で寝起きし、毎日を共にしている。……私たちの関係を、それ以上の型に嵌める必要はないと思う。」って言い聞かせているようにも聞こえるのが切ない(妄言)それだけじゃなくて、簡単に言うと推し変した()シーンなんですけど、眼鏡スチルの声が異様に甘くて死んだ。

 

(甘えることを知らない彼女を甘やかす。欲しいものを、欲しいと言えるように)

(そうなるように仕向けているのは、私だ。……距離を詰められて困るのに)

 

自分で理性的にわかっているのに我儘を効いちゃうし、甘やかしてしまうのにその感情のままに一緒にいるっていう選択を出来ないアンリの弱さがもどかしい…。

 

 

アンリに生きてほしいと願ったヒロインの気持ちを汲んでから一緒に過ごすようになって早速世話をしていた子どもたちが惨い殺され方をされて、犯人からの誘導に従いブルローネに戻ることになります。

全マフィアを敵に回しているアンリ√ではありましたが、アンリの知能や伝手を買ってもらえることとなり、ヒロインを預け渡すことを条件に現状目を瞑ってもらうことから展開していくわけですけど、預け渡す選択が酷なんだよな~~!!

 

それでも、我儘を言えるようにしてくれたのはアンリ本人で、ヒロインは会いに行くことを決めるんだけど、やっぱりどうしても拒みきれないアンリの心情を思うと苦しいけど「君のためにならないと知っているのに。君を、拒みきれない……。」ん~~~!!あくまで主導権はヒロインだよって教えてくれていることが手のひらの上で転がされていて楽しい。なのに、翻弄されているのはアンリっていう矛盾が楽し過ぎる。

 

 

 

大団円でも引っかき回したセバスティアーノが最大の敵。

アンリが成り代わろうとして殺したはずの相手であり、必要以上にアンリに執着している相手。ただ殺されるだけでは足りない、と。常軌から外れ過ぎたキャラでした。悔しいのは、最後まで素顔を拝見することが出来なかったことですかね。自分なりに理解したかったんですけど、それさえも難しかった…。

 

小ネタですけど、二コラがアンリに対してはいたずらっ子のような声色になるのが微笑ましかったです。アンリの過去を薄っすらと知っていて、アンリの肩を持つようなそぶりを見せたのも、二コラが言うお兄ちゃんだったからなのかな…って思ったらほんと、、、泣いてしまう、、、。

 

 

本題に戻って、ヒロインは何でもいいから力になりたいと思って、楊らにそそのかされて口付けしようと行動するんですけど、これが分岐点になるのはすっごく納得しました。理性を掻き乱すことが出来たことで、特別に想っていることを言葉にしてくれたし追々効いてくる。

 

「君が、私に好意を向けてくれていることには気づいていた」って一度切り捨ててくる男ってより魅力的に映りません?自分が罪深いから、綺麗で大切なヒロインにそういった思考を与えたくないわけなんですよね。それでも、「……いけないと知りながら何度願ったか。君を手放したくない、傍にいてほしい、と」ここまで100点です。

【鍵の乙女】の資格について、確認したのちに愛を確かめあうのって事務的な雰囲気もあって結構リスキーじゃない?って思ったけど、そうじゃなかった。我慢して我慢したからこそ溢れ出すっていう…

「……君のためなら、喜んで死ねるよ。」

天才過ぎる流れ。これこそ愛の言葉といっても過言じゃないセリフ。

 

 

 

いよいよ決戦と称して、セバスティアーノを最大限に突き落としてからの始末。

そして、マフィアの粋なアンリ殺害仕法。ちょっと甘いんじゃ?って思った反面、【誇りあるマフィア】ならではだなって納得も出来ました。

 

「その花が枯れる前に、また、新しい指輪を贈ろう」

「私は、君の隣にいる。君のために生きていく。……子の命がある限り、ずっとーー」

 

 

 

バットは前作を思い出すようなエンドだった。

全員が不幸になるっていう。描写もしんどいし、アンリが本能のまま動くようになるっていう場合によっては大好きなバトエンなんですけど、表記しすぎるというのがドギツイ。アンリはオルロックに負けないぐらいの不幸体質なので、とにかく幸せに生きてほしい。

 

確実に男の趣味が変わっているなって再確認でした√でした。