Un:BIRTHDAY SONG~愛を唄う死神~ ゼン√

 

 

 

※ ネタバレ有り

 

 

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ゼン(CV.日野聡

リバソンからの登場キャラなので、親近感だったり死神彼氏シリーズまだプレイ出来るんだ!と早速嬉しくなりました。ココロちゃんに対する先輩としての一面とは少し違って、第一印象はかなり高圧的で突っ走る言葉足らずな男の子でした。リッカがいなきゃ本当…って何度も思う。

 

 


共通ルートで発覚したけど、ゼンってモテるんですね。しかも、割とチャラい。ココロだったら見られなかった一面が多い。静流くんとの恋を発展させるために、案外奮闘してくれるんだという印象。面倒見がいいところは変わらない。
ただ結構自分勝手。ピアノの話をした途端急にキレられたり、メシ早くしろって指図されたり……最初はハ?って思ったりもしましたけど、過去に何かあったんですよね。そういうしんどいお話ですから。

 

 

 


個別に入って早々に、振られた直後優しくしてしっかりつけ込んでる〜〜ってニヤニヤしました。静流くんの謎言動については、本当に謎なので彼の√が終わってから言及します。リッカが、踏み込みすぎないようにと忠告するのは最もだよな……って納得しました。つい最近まで私も死神だったから(違う)、死神サイドで物事を考えちゃう。

 


「恋人ごっこ」という、曖昧な関係性って学生特有の両片想い感があって最高にときめく流れ。にしても、チャラついてんなあと言う気持ち。ストーリーとしては別にいいんですけどね。タイムリミットの中でこんなに楽しそうなのに結ばれる運命は待ってないんだよね…って悲しい。


そして、ゼンの過去やヒロインとの小さな関係性が匂ってきました。ヒロインに兄がいるのか?と尋ねてきたり、父親の名前に反応したり。
ゼンは現世では盲目で表情や風景が見える今の方が充実している、と言うんだけど現世の状態のまま冥府に来ると前作で言われていたしゼンには理由があるのが分かります。そして、彼が不機嫌になる原因のピアノは生前に生きる希望そのものだったことなど、少しずつ確実にゼンが過去を知ります。
ゼンの乗った車が、ヒロインの兄を殺した。そんな酷な関係性があって、ゼンが何度も何度もヒロインに謝っているのが、今までの知っているゼンじゃなくて辛かった。いつも前向きにヒロインの側にいてくれるから、その反動もあって、やっぱり死神になる程に現世に何かを置いてきたのはデカイなと改めて思いました。
過去を探るひとつとして両親に電話をするんだけど、正直一番と言っていいくらい辛かった。ありがとうと言う気持ちを込めて言葉を紡ぐヒロインはまだ高校生なんだよ……両親と離れるのが本当に辛い。

 

謎の死神ソラは序盤からかなりフォーカスが当たっていましたが、ヒロインには手を出さないのが分かってて何故か安心感がありました。ヒロインのお兄ちゃんなんですよね。お墓参りに行って、今まで守ってくれてありがとうと言うと未練を晴らして消えていってしまう空人お兄ちゃんがあまりにも切なくて優しくて、、、めちゃくちゃしんどい( ;  ; )声も優しい、言葉ひとつひとつが優し過ぎる、お兄ちゃん……無理。

 

 


そんな余韻の中、ゼンの身体は生きていることが発覚します。生きていて良かったと思うヒロインと、目が見えずピアノも弾けないその体で生きていて良かったなんて思えるか…と言う対立。星空がこんなに綺麗なことも、言葉を発する時どんな表情をして言うのか、それを知らない身体はきっと怖い。
和解して、ヒロインに結局甘いゼンは会いに行くことを約束してくれます。
そして、最後のデート。みんなが好きであろう連弾スチル。嫌だったピアノに触れようと思うきっかけがヒロインで、一緒に弾きたいとそう思えた過程がしんど過ぎ。

 


約束通り全に会いに行くと、ゼンは未練を晴らしました。次があるならお前と恋がしたいは辛過ぎる。悲しみの中家に帰るとリッカから死ぬのは取り消しだと言われます。一体なんなんだこれは…?とキレそう。転生して巡り会うこともできんの?!って慌ててたら、最後にリッカが微笑んで助言をくれるんですよ。これで最後だと思うと、悲しくなりました。

 

 


エンドはごっこじゃなくて本当に恋人になれる世界が優しい。声が優しい。今までの獲物に対するものじゃなくて、本当の恋人に対しての愛のあるすべての言葉。生きていてよかったなぁ、と心底思えるゼン( ;  ; )日野さんのお芝居が天才過ぎて転げた。良かった……ヒロインがいてくれて良かった本当に。言葉通り、ヒロインが手を引いてくれたんだよなあ。いいカップル。
後味も良い。良いお話でした。

 

afterも一番ちゃんとハピエンの続きやってる。家族がいる中でも、嫌味なくいちゃつけるのはゼンだけだよね(笑)家族との時間を除けるのも彼とのルートだけなので微笑ましい限りでした。

 

 

優しくて穏やかなリッカさん。割と好きなので楽しみです。

 

 

20.0210