終遠のヴィルシュ マティス√

 

 

 

 

 

※ネタバレ有り

 

 

 

 

 

 

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マティス・クロード(CV.天﨑滉平)

 

あ〜〜〜かわいい……!!
大好物の涙シーンが多いし、可愛いだけじゃないところがよかった。物理的に色んなマティスくんを浴びることができるので、天﨑さんのオタクにもオススメできるし、一気に本作をプレイすることへの期待値が上がりました。

 


内向的で人見知りいう前情報だけ仕入れていたので、確固たる憎しみを持ってちゃんと"生きている"ところが好感持てました。

 

ブローへの復讐劇に身を焦がすマティスくんに、死神と呼ばれるヒロインが手を差し出して救い出してあげようと奮起している過程はあまりにも純愛でした。

改めて本作の仕様を思い返してみるとヒロインが手を差し出すことは、イコール死神に手を引かれていると同義じゃんこれ……と自己解釈して震えてる。

 

 

 

民衆に恐れられている死神であるヒロインに対して人並みの恐怖心を攻略キャラの中で唯一抱いた人物からの、「『あなたと少しでも多く、一緒にお話しできる機会と時間を、どうか僕にください』」と、契約書を読み上げられた瞬間のときめきの爆発ったらない……。

世間知らずなお坊ちゃまだと侮っていたら一つ年下なだけって言うのがミソすぎて死んだ。

 

まだ謎が多い初手の段階で、マティスくんの虐待されていた環境の中で唯一味方だった兄さん、という存在が徐々に確信が持てなくなっていく過程のワクワク感。

 

 

 

不安定な年下ポジションと物理的に精神が不安定な部分が出てきて、やっぱり復讐をどうにか昇華しなければ、ヒロインとの時間を幸せだと感じられなくなるのだと、「……苦しいぐらい、好き……大好き……だから……!」嘆く姿は脳が震えました。

言葉にできない、溢れてしまっているというのがめーっちゃ伝わってきて最高。

 

 


分かりやすい違和感というのが随所に散りばめられていて、プレイ中IQが死んじゃう私的にはこれまでの小さな違和感が一気に回収される感じが気持ちィー!!

人造人間として偽りの兄であるカミーユに造られた存在だけでは飽き足らず、感情や人格さえもカミーユもといジャンに形成されたものであったことが判明するこの展開、ライターの中山さんっぽいな~~ってにやけました。

 

 

自分の中にある【愛】に自信が持てなくなったとき、マティスくんの温かい感情だけは貴方のものだよと言葉をかけるヒロインがまず推せるから終ヴィルは楽しい。

 

 


絶望エンドは本当によかった。バトエン厨なので、愛を確かめる過程の全てがおいしすぎる………!!
どんなマティスくんでも愛を引き出せるヒロインの健気さも素敵だし、何度も何度も利用されてもそれでも…っていう救いようのないループ展開も最高。
で,最後に希望を打ち砕かれて精神を乗っ取られるけど、それでも許容してヒロインは確固たる意志を持った上で、偽物の愛のもとで生きていくのは、ちゃんと"絶望"なのにメリバ要素を感じられて、余韻がすごい………!!

 

 

 

そして、最後にマティスくんを救済しましたが、ちゃんとハピエンだった……。

まさかバットではなく、「生まれ変わっても愛してる」を浴びることのできる乙女ゲームに巡り合えるとは思っていなかった。

一人称が、俺/僕/私と壊れていく過程が、それを全部ヒロインが愛し尽くしたというのも示唆されてて満足。

 

 

「――どうかボクと、素敵な【恋】をしてくれませんか」

 

 

ストーリー展開、まとまりが断トツで好みでした。